今回はZaopin Z1 PROをMechkeysさんから割引提供していただいたのでレビューしていく。卵型かつ軽量マウスはありそうでなかったから、その需要を埋めに来た中華製マウスを見ていく。
Zaopinは中国の新興マウスメーカー
皂品(Zaopin)は主にマウスを製造しているメーカーで、2023年の始めごろから発売を開始しったぽい。というのも情報がかなり少なくて、公式サイト(https://www.zaopinworld.com/)にも詳しいことは書いていないから正確なことは分からない。
とはいえ今回購入したZ1PROは普通に使えたし、ソフトウェアもちゃんと使えたからモノはいいはず。
Z1シリーズ以外は何を作っているのかさえ不明
公式サイトの製品情報を覗くとZ1・2・3と複数のマウスを製作しているように見えるが、実際のところZ2は重量165グラムと意味不明な数値だし、Z3に至っては説明文すらできていない。Twitterで皂品やZaopinと検索してもほとんどメーカーについての情報が出てこないのでお手上げ状態。
↓Z3とあるが詳細情報がなぜかオーテクのヘッドホンの画像があるだけ
公式サイトはかなり胡散臭いがZ1はちゃんと作られていたようで、タオバオやアリエクといった中華ECサイトで販売され、ぽつぽつと購入者が見られたので今回俺がMechkeysで購入したという流れ。
Z1 PROのスペック
というわけで今回購入したのはZ1 PROのオレンジカラー。きつめの蛍光オレンジにしたけど派手で良い。
製品仕様とスペック
形状 | 左右非対称 | サイズ | 110x62x38.5mm |
本体重量 | 46g/51g | ボタン数 | 5つ |
センサー | PAW3395 | 解像度 | 50~26,000DPI |
最大加速度 | 50G | 最大速度 | 650IPS |
レポートレート | 1000Hz | LoD | 1mm/2mm |
接続方式 | 2.4GHz無線接続 | バッテリー | 200mA/500mA |
ケーブル | パラコード/AtoC | ソール | PTFE |
ニーズを把握した付属品
付属品はUSBドングルと拡張のレシーバーとTypeCケーブル、替えのソール二種、説明書とシンプル。
ソールが二種類ついているのはたまにあるけど、丸型ソールが36個も同梱してくるのはかなり驚いた。全く使わないシールとかグリップテープを同梱したり、長々とした説明書を同梱させるマウスが多い中、ソールという消耗品をここまで用意できるのは配慮が行き届いている。
説明書も黒い紙にオレンジ色の文字でかなりカッコいい。黒い部分はマットな質感で、文字には光沢がある。今までマウスの説明書の中で一番デザインが良いと思う。ただし中身は全て中国語なので読めない。全く読めなくてもセンスは感じられる。
ただし丸型ソールは微妙
36個もある丸型ソールは角が取られていない。実際の使用時に引っかかる感じはしないけど、気になる人は気になるだろうし滑りを重視する丸型ソールで角が取られていないのは本末転倒。特に意識しないのならこれで充分だし、大量に消耗する人からすれば数の方が大事だから些細な問題といえばそう。
一度に6個使用したとしても5回は交換ができる。これだけ買うとなると500~1000円くらいするからマウスの付属品としてこれだけ同梱されているのは嬉しい。
形状はOrochi v2クローンの卵型
形状はオロチクローンといって差し支えない。オロチは全長108mmなのに対してZ1PROは110mmだから少しだけ長い。とはいえ全長125mmが平均的な最近のマウスと比べると依然として小さく感じる。
左側には少しくびれがあるから、指をフィットさせやすい。右サイドにもほんの少しだけ凹みがある。この辺もオロチと似ているように思う。ガチガチに握り込むマウスではないので、このくびれはあったら嬉しいな程度に感じる。
裏面はこうなっている。PulsarのXliteを彷彿とさせるスカスカの構造になっていて、底部には半透明のプラスチックが採用されている。
電源スイッチとDPI変更ボタンがついていて、陥没しているとかやけにボタンが硬いといったことはない普通のボタン。
派手なカラーとおしゃれなロゴ
見て分かる通りきつめのオレンジ色で、ボトム中央にオサレなロゴがある。
マウスでオレンジ色というのはかなり珍しいから今回このカラーを選んだけど、これが大正解だった。元から蛍光オレンジが大好きな自分としてはドンピシャなのもあるけど、とにかく見ていて飽きない色で眺めるだけでも楽しい。派手なだけではあるが意外とシンプルに派手なデバイスは少ない。
ロゴはマジでただの線なんだけど、あまりにシンプル過ぎてオサレ。派手なカラーにシンプルなロゴというのがマッチしている。ロゴに出っ張りもないから劣化してロゴが消えることもなさそう。
合計六色あって、よくある白黒赤に加えて青とピンクとオレンジがある。これだけあれば満足できる色もあるはず。
なぜか公称値より軽い実測値45グラム
計測したところ45.2グラムとなった。おそらく個体差はあるのだろうが、この個体は少しだけ軽かった。デフォルトの半月状のソールがついてこれなので、丸型ソールに変えれば0.1グラムくらい軽くなる可能性がある。
普通に使っていて重いと感じることはまずなく、明らかに軽く感じられる。卵型は指先で操作することが多い形状なので、重量が軽いのは他のマウス以上に恩恵が大きい。他の軽量卵型マウスと比べて15グラム以上差があり、現状の卵型マウスならこれ以上軽いものはない。
コーティングは良くない
コーティングはサラサラ系。春夏は普通に使えるけど、11月から4月までの乾燥した時期に使うにはかなり辛そう。ちゃんとグリップテープを使った方がいい。
正直今の時期はまだ乾燥してなくてSoraでさえ普通に使えてしまうから、コーティングに関しては冬場になってからもう一度評価したい。
持ち方との相性
俺の手の長さは19.5cmで平均的なサイズ。というか正確な測り方ができていないから、測るたびに18.5~20.5cmでぶれている。大体そのくらいだと考えてほしい。
かぶせ持ち
相性は悪くない。
ただし第一関節はほとんどはみ出すから、それを許容できるかできないかで良し悪しは変わる。俺は無理だった。
つかみ持ち
これは相性が良い。
ただしがっつりつかむと小さすぎるのか変な力が入って、45グラムとは思えないほど手が疲れることになる。なので軽めに握って手の平が触れたり触れなかったり、くらいの感触で持つのが一番良いという結論になった。
つまみ持ち
これも相性が良い。
本体が小さくて軽いので指だけの操作も気兼ねなく行える。尻高というほどではないけど中央後部が高くなっているので、好きな人は好きだと思う。かなり軽くなったオロチ。
46.99ドルという破格の値段
46.99ドルで販売されている。今は円安がかなり進行していて、1ドル149円にまでなってしまっている。そのおかげで輸出はかなり好調だけど、俺のような海外の商品を買う人間からするとかなり辛い時期。
でもそんな今でも本体価格は現在7000円強というすさまじい値段になっている。
PAW3395で重量45グラムで、カラーが豊富でソールも36個ついているのにこの値段はおかしい。他の軽量マウスが軒並み12000円前後で覇を競う中、Z1PROをはじめとする中華マウスは一万円以下で戦っている。
デバイスはコスパが命
当たり前なんだけど、ゲーマーのメイン層は10代後半から30代前半まで。特に20歳付近の男性がかなりの割合を占めている。PCゲームをするにあたってPCに金を使う必要があるし、バイトや学業で忙殺されるからデバイスに金をかけられるか?いや、かけられない。
ちゃんと使えるマウスが1000円で売っているのに、その10倍も20倍もするマウスに金をかけるのはどう考えてもおかしい。もちろんその性能に見合った値段というのは分かっているけど、高いデバイスを無理して買ってまでするゲームは楽しいはずがない。
高いデバイスを一つ買うより、安くて毛色の違うデバイスを二つ買った方が自分に合ったデバイスが分かる。それに一つ目で満足できれば二つ目を買う必要もない。
最近の中華マウスは質が高くて安いものが増えている。もっと気軽に、金がなくても買えるようなデバイスが増えてほしいと思う。
同じようなマウスのFANTECH ARIA XD7もあるが微妙
卵型の軽量マウスは永らく登場していなかったのだけど、実は最近になってFANTECH ARIA XD7というマウスが出た。こちらも同じような形状で重量59グラムと非常に軽量なマウス。最近少しずつ卵型が盛り返してきて個人的には嬉しい。
ただ値段が1万円で重量も10グラム以上重いからどちらかを買えというならZ1PROに軍配が上がる。
表面に穴もないしカラーバリエーションも多いから仕方ない。ただしこっちはアマゾンで買えるから入手性はこっちの方が上。
総評: 公式の怪しさ以外は全てにおいてトップクラス
卵型で50グラムを切っているマウスはこれ以外にない。なのに値段は8000円以下。無線でカラーバリエーションも豊富、表面にはハニカム穴もない。正直これから出る卵型マウスはこいつを超えなくてはならないと思うとかわいそうになる。
特段エイムが良くなるみたいなものはないけど、Orochi v2形状で一定の人気はある形状だし、重量も45グラムと最軽量級なのでとりあえず買ってみてほしい。後悔させられることはない。
これからポーリングレート4kに対応する…らしい?
このZ1 PROは4kに対応していて、これから4k専用のレシーバーが発売されるらしい。らしいというは有力なソースを見つけられなかったから。
レシーバーも2000円しないくらい安い可能性があるから、もしそうであれば一万円以内で4k対応の超軽量マウスが爆誕することになる。そうなればすごいと思うがあくまで噂なので話半分で覚えていて欲しい。
5ドルオフクーポン
最後にMechkeysさんからいただいたクーポンコードだけ載せる。
「BOND」 ← コード
これで5ドルオフになるからMechkeysで買い物をするときに使って欲しい。喜ばしいことに俺には一円も入らないから安心してくれ。というかこれと同じ5ドルオフクーポンは至る所で配りまくってるから、Twitterとかディスコードで探せば他の人のが見つかるはず。
なんにせよとにかく安いからまずは買ってみて、Z1 PROを試してくれ。
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